2014年11月7日に全米公開されたディズニー最新作『ベイマックス』の各紙レビューをまとめてみました。概ね高評価も、『アナ雪』には及ばず?という感じ。
2014年12月20日公開の日本人少年が主人公のディズニー最新作『ベイマックス』の全米での各紙レビューを短評にまとめてみました。
イースト(東京)・ミーツ・ウェスト(サンフランシスコ)の結果、アニメーションの活気に満ちあふれることになった。『アナと雪の女王』同様にジェンダーに捕われない作品でありながらも、ただのロボット・スーパーヒーロー映画というだけでない、感動をもたらしてくれる。しかしながらアクションシーンにおいては、日本の伝統的景色とアメリカのビクトリア調が融合したサンフランソーキョーの魅力を活かし切っているとは言いがたい。
この映画を作ったのはどこの制作会社なのだろう。ウォルト・ピクサー?それともウィクサーかディクサー?本作の登場でディズニーとピクサーの違いを見分けることは難しくなった。キャラのデザインは穏やかで優しそうなものだが、それが壮大な感動へのトリガーにもなっている。余計なプロットもあるが、それを抜きにしても、『ベイマックス』は良質のエンディングを持っており、全てのヒーロー映画はアニメーションで語られるべきだという思いにすらさせてくれる。
過去のディズニー映画のなかでも良質な作品で、ビジュアル面での進歩のみならず、人間の感情も上手く表現していた。しかし、本作に登場する男女間、民族間のバランスの良さについての言及がないのはいただけない。そして物語の多くはベイマックスに依存し過ぎだ。それでも彼の表情は、シンプルな黒のドットによってのみ表現されていながらも、人間以上の感情を表現していた。
本作のオリジナリティーは特出しており、ビジュアル、ストーリー、キャラクター、どれをとってもうるさ型のアニメファンを満足させるレベルに達している。『ボックストロール(日本未公開)』や『ブック・オブ・ライフ(日本未公開)』同様に今年のアニメの代表となる作品。加えて、魅力的な物語はは観ているだけで幸福になれる。
ディズニー作品にはよくあることだが、ヒット作狙いの意図や脚本上の問題なども目に付く。そして所々、遅い展開や、けだるいキャラの個性、お寒いジョークや無意味なアクションなども見受けられた。期待された『アナ雪』超えは達成できていない。
ということで主要各紙の短評でした。上手くまとめ切れませんでしたが、大体は不満点はあるものの、ヒーロー映画としては素晴らしかったという感じです。実は筆者もすでに本作を鑑賞しているのですが、個人的には興奮度、多幸度などで『アナ雪』を圧倒する作品でした。ここ最近のアニメーションの達成点、例えば『トイ・ストーリー』や『ヒックとドラゴン』などの要素を織り交ぜつつ、メッッセージ性も高く設定しており、大人でも十分に楽しめます。
日本公開は2014年12月20日。是非劇場でベイマックスに萌狂ってください。